ギリシャ危機
EUとギリシャがもめている。ギリシャはIMFやEUから多額の借金をし、その返済が困難になったのだ。だが、こうなることは事前に予測できた。いずれ、こうなうことは火を見るより明らかだった。
そもそも、現在のギリシャの人は労働意欲に欠ける。産業も観光のみに頼り、何か世界に先駆けてやろうとする気概がない。公務員の数が人口比で異常に多い。公務員は基本的にサービス業であり、何か付加価値のあるものを生み出すわけではない。それなのに、生活だけは標準以上の生活をしようとする。日本人とは真逆である。
財源がないのに、年金は他のEU諸国以上に支給されているという。これでは行き詰まるのは当然で、EU側も、もっと税金を取り、年金を減らせと言っている。それを、ギリシャの現政権は拒否し、もっと資金を援助しろという。
EU側にも弱みがあり、もしギリシャが債務返済不履行に陥れば、第二、第三の同様な国が出てくるのを危惧している。スペイン、イタリアなどはギリシャと同様な問題を抱えており、財政破たんの可能性がある。さらに、ギリシャの困窮に付け込んで、中国、ロシアなどが援助の手を差し伸べ、ギリシャが西側から東側に取り込まれることを恐れている。
しかし、公平に見てギリシャの考え方は理不尽で、とても常識のある国の態度と思えない。ギリシャのような身勝手な考え方の国を甘やかせれば、次々に同様な例が出てくるだろう。ギリシャが東側へ行こうが、財政破たんしようが、こんな甘い考えの国をこれ以上甘やかすのは常軌を逸している。突き放すのが当然と思うが、さてどうなることやら。
EUは体力のある国と体力のほとんどない国を無理矢理に集めてできた集合体で、そもそも初めから、連合体としては無理があった。壮大な実験が今、破たんの危機にさらされている。