解散風が吹いている。自己の長期政権を狙ったもので、殆ど解散する大義がない。安倍さんはアベノミクスで株が上がり、景気が良くなっていると思っているのだろうが、とんでもない勘違いである。インフレ政策で物価は順調に上がっているが、所得は上がっているどころか下がっている。上がっているのは、公務員と一部の大企業だけだ。中小企業や年金所得者の所得は現状維持か下がっている。円安政策の恩恵は一部の大企業のみが受け、輸入企業や輸入品を原材料とする企業にはデメリットのみで何の恩恵もない。個人所得が伸びなければ、内需による景気上昇は望めない。

民主党時代の政権がだらしなかった反動で一時的に人気の出た安倍政権でも、円安による物価高政策は大失敗だと思う。大企業も今は生産拠点を海外に移しており、円安になっても輸出は伸びない。輸入金額のみが増え続け、ますます円安に向うだろう。そうすると、さらに円安が進み、相対的に日本の国力が落ちることになる。

デフレはよくないかもしれないが、インフレも良くない。インフレは高齢者や手所得者の生活を破壊する。ハイパーインフレになれば、国の借金はチャラになるかも知れないが、それでは国民の生活がめちゃめちゃになる。そこまでの見通しがあって、円安、インフレ政策を取っているとも思えない。それとも、庶民の生活などどうでもいいと考えているのだろうか。今は大義のない解散などして、税金の無駄遣いをしている時ではないのに、安倍さんもダメだなあ。選挙でお灸をすえるしかないか。