富岡八幡宮事件

今日は富岡八幡宮の殺人事件で街中もちきりだ。

富岡さんとは私の会社も少なからず因縁がある。門前仲町2丁目にあるビルの土地は

富岡さんの地所で毎月地代を払っていた。去年そのビルは売却したので、今はもう

富岡さんとのかかわりはなくなった。

約30年前に購入した借地権が富岡八幡宮とのかかわりの始まりだった。

40数坪の土地だったが、購入時の地代は3万円/月ほど。ところが翌年には

9万円、さらに次の年には14万円、その次の年は20万円だと言ってきた。

腹が立ったので、10万円だけ支払い、放置しておいた。すると先方も困ったらしく、

相談したいという。そして、私から提案した金額で決定した。私の数字には根拠

があり、先方も納得せざるを得ないものだった。この地代はそのまま20数年

据え置かれ、その後、値上げの話は全くなかった。

ことほど左様に富岡さんの決める地代は殆ど根拠がなく、取れるものからは

いくらでも取ってやろうという姿勢で、どんぶり勘定というか、出鱈目そのもの

だった。その時の交渉した相手が、今度の事件の張本人である。顔つきが

かなり変だったので、多分、人柄にも問題があったのだろう。

私は先代の宮司さんも良く知っており、なじみの喫茶店でよく世間話をした。

とても温厚な人柄で、常識をわきまえた立派な方だった。趣味の囲碁の話をよくした。

お宮の中で、時々碁会を開いており、誘われて、何度か参加させてもらった。友人も

常識人ばかりで、とても楽しい集まりだった。残念なことにこの方は80歳を少し

回ったころに亡くなられた。

ところが、この方の息子さんは親とは似ても似つかぬ顔立ちで、性格の悪さが

顔に出ており、とても私が付き合えるタイプの人ではなかった。親御さんとは

かけ離れたタイプで、ひと目、トラブルを起こしそうな感じがした。実際、

土地の店子とあちこちでトラブルを起こし、宮司さんから勘当されたと聞いた。

そして、行きつく先が今回の事件だ。姉の宮司を刺し、自分も刺して自殺したという。

不思議なのは、どうしてあんな立派な親から、こういう子供ができたのかという

ことだ。親は天国で泣いていることだろう。

 

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