義姉の入院

義姉の体が動けなくなり大病院に入院した。入院ご数週間のある日、

病院から呼び出しがあり、家内(義姉の妹)が駆けつけるとすでに

危篤状態だという。意識がなく、今晩中が危ないとのこと。

されで家内が泊まり込んだのだが、幸か不幸か少しずつ回復し、

重態ではあるが、危篤状態からは脱し、意識も回復した。けれども

病院の見立てでは、そう長くはもたないとのこと。

治療費のこともあり、義姉の預金の出し入れの委任状を書いてもらうように

義姉に頼んだのだが、なんだかだと言って、委任状を書きたがらない。

委任状を渡せば、自分の預金を勝手に使われてしまうと思っているのかも

知れない。自分では何もできず、ひたすら妹の世話になっていて、病状が

明日にもしれぬ状態でも、金銭欲だけはあるのだろう。

人間の値打ちは死に際に出るというが、私はこういう風にはなりたくない。

お金はあの世へはもってゆけないのだから。

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