年賀状

個人ベースの年賀状が急速に減ってきた。年上は言うに及ばず、一回り以上年下の

知人からも、今年で賀状は欠礼しますとか、寄る年波には勝てず、来年からの

賀状は止めようと思っているとか、情けないというか,寂しいというか、そういう

賀状が何枚も来た。

60代で寄る年波もないと思うのだが、年の衰えを感じるのは個人差があるので

一概に非難することもできない。ただし、年に一度の賀状は日頃あまり付き合いの

ない親戚、知人との細々とした唯一の交際手段であり、それを中止するというのは

精神的な自殺行為のように思えるのだが、さて。

賀状は正月の楽しみの一つで、当方としては、先方の消息が知りたいのだが、

殆どの賀状は謹賀新年のみで、お元気ですか?などと添え書きしてあるのは、まだ

マシなほうである。せっかくの年に一度の機会なのに、何も自分の消息を書かない

のは何かもったいない気がするのだが、私だけの考えなのか。

300枚ほど出していた賀状も段々少なくなり、来年は100枚ほどになりそうだ。

年上はほぼ全滅し、同年か年下ばかりになってしまった。年上で賀状の来なくなった

人には電話でもしようかとも思うが、多分寝たきりとか、入院とか、老人ホームに

入ったとか、あまりいい状態ではなかろうと推測すると、電話機にも手が伸びかねる

まま、消息をおもんぱかるこの頃である。

三浦敬三や日野原重明のように、元気のあるお年寄りは残念ながら、私の周りには

殆どいない。さびしい限りである。

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