ハイキング
50年近くいっていなかった、山に出かけてみようと思い立った。
アスファルトジャングルは、毎日1万歩以上歩いているのだが、それだけでは、
どうも脚力が強化された感じがしない。若い女性にはどんどん追い抜かれてしまい、
腹も立たなくなり、これではいけないと思うようになった。
目下のところ体に悪い個所はなく、とても健康状態はいい。けれども、
目標としている100歳超まで健康寿命を保つには、もう少し足腰を強化する
必要があると考えたからだ。
東京は手軽に行ける山が少ないが、とりあえず、一番近くてポピュラーな
高尾山に出かけた。古い山の道具はこの際整理して、細心の道具をそろえた。
6時に家を出て登山口には9時ころ到着。当然、ケーブルカーなどは利用せず、
徒歩で山頂を目指す。
11時前に山頂に到着し、昼食を摂る。このまま、下山すればよかったものを、
少し欲をかき、城山を経て、東海自然歩道を経由し、相模湖に至るルートを選んだ。
これが失敗で、途中でヘロヘロになり、美しい山桜やヤマモモの花をめでたり
遠くの山並みを眺める余裕など殆どなく、ひたすら、山を下る羽目になった。
やはり、長年の運動不足はいかんともしがたく、山歩きに慣れた人と同じには
行かなかった。良かったのは、腹が減って、多めに持参した食料をペロリと
平らげたことくらいか。相模湖からの帰りの電車内では、足がつって往生した。
次に行くときはもう少し体に楽な行程を組む必要を痛感させられた。
80の山歩きの教訓は、無理は禁物ということだった。