脳年齢の老化と対応策
人間、誰しも加齢とともに心身が老化する。肉体の老化は当然だが、加齢とともに脳年齢も老化する。そしてその程度は一様ではない。
私の会社でも、60代の社員が3人いるが、脳年齢の若さ加減は、かなり差がある。全く年が同じでも、殆ど老化を感じない社員もいるが、
認知症初期の社員もいる。そして、その差はそれぞれの今までの生活態度と密接に関係しているように思える。
まず、偏食はよくない。濃厚な味付け、脂ぎった食事、肉食偏重、ベジタリアンなども駄目だ。大食い、早食いもNGだ。運動不足も良くない。
頭を使わないのは最悪だ。趣味の少ないのもいただけない。体を使う趣味と、頭を使う趣味が同時にあれば、理想的だ。麻雀、囲碁、将棋、
ゴルフ、ハイキング、音楽鑑賞、釣り、映画鑑賞、旅行、読書、こういった趣味が適当に混ぜりあって人生を楽しむのが理想的だ。読書に関して
言えば、小説など同じ系統のものばかり読むのはよくない。できるだけ多くの分野に興味を持ち、いろんな世界に手を出す好奇心が
脳の若さを保つカギになりそうだ。
カラオケやダンスもとても体に良い趣味だが、カラオケに関しては十八番ばかり歌っているようでは、脳の若さを保つ助けにはならない。
常に新しい歌を覚え、やりなれないテンポやリズム、難しい節回し、こういう歌を覚えようとする心構えが大切だ。
仕事に関して言えば、できれば引退はしないほうがいい。簡単なアルバイト、軽作業であっても、たとい週に2~3日であっても、自宅で
過ごすより、仕事に出かけたほうが良い。頭と体の両面にいい影響が出ると思う。
60歳で定年を迎え、何も仕事をしなくなり、趣味も少ないような友人は、心身の老化が著しく、あっという間に頭のお迎えがくる。
床屋、喫茶店、八百屋、時計屋のような比較的頭を使わない仕事でも、ずっと仕事をしている人は老化が遅い。人間死ぬまで働くように
出来ている。これは神様の思し召しのように思う。