社内忘年会

毎年、この季節には社内で忘年会をやる。忘年会と言っても、バブル期以前のように、大騒ぎするでもなく、二次会、三次会と発展するわけでもない。全員で食事をして、そのあと、カラオケ屋に行き、一人、数曲ずつ唄って10時前には解散するのが通例である。

以前は、カラオケの大好きな社員がいて、マイクを持つと離さないこともあったが、今はそういう人間もおらず、極めて常識的で行儀のよい者ばかりなので、歌の順番もスムースに回転する。これはこれで少しさびしいものだ。

メンバーが全員50歳以上なので、歌は殆どが懐かしのメロディーになる。それも40年も50年も前に流行した歌になりがちだ。それはそれで、聞きやすいのだが、同じ歌ばかりでは、頭の体操にはならない。難しい新曲を一つか二つ取り入れて、覚えようとする気持ちが老化防止につながる。私は老骨に鞭打って、いつも難しい新曲に挑戦することにしている。少々はた迷惑ではあるが。

社員の中に、いつも同じ歌ばかりしか歌わない者がいる。こういう精神は一事が万事、同じような行動につながるので、頭の訓練にはならない。頭も体の一部なので、使わないとどんどん老化してしまう。もっと頭を使うように、それとなく注意するのだが、聞いてもらえない。そして本人の気づかぬままに、頭の老化が進んでしまっている。これはもう、本人の自覚と人生観の問題なので、どうにもならない。

来週末はその社内忘年会の日だ。全員合わせても10人足らずなので、まとまりがよく、荒れることもない。美味いものを食べて、カラオケでエネルギーを発散する。なんとも平和な忘年会である。

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