不整脈で他界した義兄

不整脈には大きく分けて2種類あり、一つは心房細動、もう一つは心室細動だ。心室細動は

不整脈の中でも重症で、生命にかかわる病気である。一般に不整脈があるという場合はほとんどが

心房細動であり、この病気が直ちに生命にかかわることはない。

不整脈の恐ろしさは、心臓の脈拍が不規則になることによって、血管内に血液の塊ができ、

それが、血流にのって体内を駆け巡り、血管を詰まらせてしまうことにある。

脳内の血管を詰まらせれば脳梗塞、肺で詰まれば肺栓塞、心臓で詰まれば、心筋梗塞となる。

私の義兄が60歳過ぎから不整脈と診断されていた。愛煙家だったので、やめたほうがいいと、

何度か忠告したが止めなかった。そして、ある時急に禁煙したので理由を聞いたところ、不整脈が

あるという。薬を飲み、あしたばのサプリメントを愛用するなど、急に体に気をつけだした。私は

ペースメーカーをつけたほうがいいんじゃないかと言ったが、心房細動だから大したことはないと

いう。

そして72歳の初夏、会社の株主総会の日、奥さんから脳梗塞になったので、出席できないと

連絡が入った。幸い処置が早く、軽症で済み、また普通の生活に戻った。

そして、数か月後、夏の暑い日の農作業中に脳梗塞を再発し、そのまま帰らぬ人となった。

人柄がよく、もっともっと長生きしてほしい人だった。ただ、残念なことは、もう少し自分の

健康に気を付け、不整脈の本質を勉強して、細心の注意を払ってほしかった。私の忠告もほとんど

無視されたが、もっとまじめに聞く耳を持ってほしかった、という思いがある。

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