下町の景気
昼時には近所の食事処で昼食を摂る。同じものを食べるのは嫌なので、毎日のようにメニュー
が変わる。今日は釜焼き屋で昼食を摂った。そこの大将がいうには、この街で、景気のいい
食事処は一軒もないだろうという。現在のはどの店も潰れなければ最高だという。
政府は景気が上向いている、ボーナスが増えた、アルバイト代が高騰している、などと
日経を使って盛んにアナウンスしているが、一般の庶民にはまるで他人事のように思える。
景気が良くなっていると宣伝すればするほど、どこの世界のことなんだろうと、白けてしまう。
一部の大企業では円安の影響もあり、好景気になっているのだろう。 確かに物価は少しずつ
上昇している。だけど、ほとんどの企業や店舗は、生き延びるだけで精一杯で、賃上げどころ
ではない。物価が上がり、賃金が据え置きになれば、それだけ生活は苦しくなる。そもそも
生まれてくる子供の数が少ないのだから、昭和30年代~40年代のような長期的な好景気
など望むほうが無理なのではないか。現状維持なら、おんのじと考えるべきなのではないか、
そんな風に考えてしまうが、消極的すぎる考えなのだろうか。
兎に角、経済は難しい。株と同じで、一定の法則がないので、どんな著名な経済学者でも、
生きた経済に適切な助言をするのは無理なのかもしれない。