年下の知人の訃報
また一回り年下の知人が他界した。とても素直であっさりした男で好感を持っていた。
趣味はゴルフのみ。タバコと酒が楽しみのような男だった。私はこういう人には
黙っていることができない人間で、タバコは止め、酒量を大幅に減らすようにと何度も
注意したが、健診の結果に異常がないからという理由で、私の忠告は常に無視されてきた。
私が忠告したのには理由がある。彼の顔色が異様に赤ら顔であったことだ。こういう人は
肝臓が悲鳴を上げており、生活をただす必要がある。健診の数値が正常の範囲であっても、
それを信用してはいけない。
そして突然彼の会社から訃報が来た。6月まではゴルフをするなど、元気だったが、
7月になり腰回りに痛みを覚えるようになり、病院で検査したところ、大腸がんが全身に
転移した末期がんで、手の付けようがなかったという。そして一か月ほどで他界した。
私はタバコと酒を最大の楽しみにする人で、顔色のよくない人には、常にタバコは
止め、酒量を減らすように注意している。けれども、私の忠告を受け入れる人は殆ど
いない。そして早々と彼の世へ旅立ってしまう。こうして私は年下の友人、知人を
次々に失い、だんだんと周囲に知り合いがなくなってしまう。
350枚ほど出していた、年賀状も、個人向けは、今では150枚ほどになり、それも
毎年減り続けている。私は100歳超の健康長寿を目指しているが、友人、知人の減少は
とても切ないものがある。健康長寿を全うすることの、最大の短所である。